「中国語は四声に始まり、四声に終わる」は本当か?
2021年5月26日
先日、レッスンを傍で聞いていると、こういうことがありました。
ある生徒(仮にAさんとしますが)が、一生懸命、話そうとしていることがあって、何回も、同じ単語を言っているのですが、講師は、全然、気が付かないというものです。
よく聞いてみると、Aさんが「万象城(wan4 xiang4 cheng2)」というショッピングモールに行ったと言おうとしているのですが、「四声」が間違っているために、通じないのです。
日本人の私からみると、Aさんが「万象城」と言おうとしていることは、もう明らかなんですが、講師は、全く気が付かないようでした。
「たまたま、その講師が鈍感だったんでは?」と思うかも知れませんが、まあそういう面もあるかもしれません。
ただ、こういう光景は、もうかなり見てきたし、自分も経験がありますが、中国人は、「母音」「子音」の間違いについては、多少は許容してくれますが、四声の間違いについては、許容度が低いということです。
中国語は、音の上げ下げ(高低)で単語を区別しますが、日本語にはそういう機能がないので、まあしょうがないですが、理屈ではなく感覚的な領域なので、なかなか、難しいです。
あと、日本語が上手な中国人ほど、かえって、日本人の話す中国語の間違いの癖に気が付きにくい傾向があるように思います。
日本語ペラペラの中国人が、日本人と話をするとき、日本語で話せてしまえるので、日本人中国語の間違いの癖に慣れていないのだと思います。
逆に、日本語が全く話せない中国人スタッフのほうが、こちらの間違いに気づいてくれたりすることがります。彼らは、日本語が話せませんから、その分、日本人の話す中国語の癖に注視しているから「ああ、この日本人は、多分、こういうことを言おうとしているんだな。」という、勘が働きやすいのだろうと思います。
以上は、自分の個人的な見解ですが、あたらずも遠からずの面はあるのではないでしょうか。
ここで、最初の話しに戻ると、結局、Aさんが、単語一個ずつ、1万、2万の「万」、象さんの「象」という感じで説明して、ようやく講師が「あー「万象城」のことね!!」とわかるという感じでした。
まあ、四声を間違えてしまうと、こういう悲劇(喜劇?)が起こってしまうということです。
「中国語は四声に始まり、四声に終わる」という有名な格言がありますが、確かに本当だなと思います。
それだけ、中国語というのは、音の高低が大事な言語だということです。
関係ないですが、「万象城」は、高級ショッピングモールのことで、ここの名物?はなんといっても、スケートリンクでしょう。南国深センで、一年を通じて、スケートができるというのは、結構、すごいですね。
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