十は十、四は四 ~中国の早口言葉(绕口令)について

「隣の客はよく柿食う客だ。」「生麦生米生卵」等、日本には早口言葉がたくさんありますが、中国にも、绕口令(ràokǒulìng)と呼ばれる早口言葉があります。(绕(rào)は巻くの意味。)

以下、少しですが、绕口令を紹介してみたいと思います。

 

「十是十、四是四、十四是十四、四十是四十」

これは、中国人なら誰でも知っている「早口言葉」で、初級クラスで、教えられたことがある人も多いかと思います。

訳すと「10は10、4は4、14は14、40は40」で、当たり前の意味ですが、「十(shí)」と「四(sì)」そして「是(shì)」の区別を、しっかりできないと、わけがわからなくなってしまいます。これは日本人だけでなく、所謂そり舌音「shi」が苦手な広東人や南方中国人にとっても、難しいようです。

また実際に発声してみると、2声と4声だけなので、なんだか音の上下運動をやらされているような感じです。

 

「妈妈骑马,马慢,妈妈骂马,马骂妈妈吗?」

意味は「お母さんが馬に乗った。馬がのろいので、お母さんが馬をしかった。馬はお母さんをしかるか?」となります。

「ma」という音は、四声(声調)によって、意味が変わってきます。ここでは、第1声「妈」(mā/お母さん)、第3声「马」(mǎ/馬)、第4声「骂」(mà/しかる)に加え、軽声の「吗」(ma/~ですか)の四種類の「ma」が登場しています。

四声の勉強をした後で、やってみるとよいでしょう。

次はちょっと難しいです。

「桌上放个盆,盆里放个瓶。乒乓乒乓,不知道瓶碰了盆,还是盆碰了瓶」

「机の上に盆があり、盆の中には瓶がある。パンパン(とぶつかる音がするが)瓶が盆にあたったのか、盆が瓶にあたったのか分からない。」

ポイントとしては、まず盆(pén)瓶(píng)。これは日本語と同じ意味です。そして、乒乓(pīngpāng)はぶつかる音で、乒乓球(卓球)でおなじみです。ここに「ぶつかる」という意味の動詞、碰(pèng) が加わるので厄介です。

ただ、紛らわしい音は、すべて有気音「p」で始まるので、それが救いといえば救いかもしれません。

次で最後です。

「废话费话费,会花费话费,废话飞,飞话费,付话费会怪话费贵。」

意味は「無駄話は電話代を食うし、無駄話に花が咲けば、電話代も飛んでいく。電話代を払うとき、電話代が高いといって文句を言うでしょう。」(大体の訳です)

いかにも、お金の話題が好きそうな中国人らしい早口言葉ですが、中国人講師に聞いたところ、内容自体ほとんど意味の無いものだということで、むしろ「打油詩」という川柳の一種ではないかと言ってました。

ポイントは、「废话(fèihuà/無駄話)」と「话费(huāfèi/電話代)」に「会(huì)」「花(huā)」「飞(fēi)」等が絡んでくるところ。

「f」と「h」の区別というのは、気をつけないと、適当に使ってしまいますが、日本人にとって難関です。ちなみに、この早口言葉は、これと決まった形がなく、「回」や「发」「后悔」などを組み合わせるなど、いろいろなバージョンが有るようです。

 

以上、ちょっとだけ紹介してみましたが、ネットを探せば、「绕口令」は、結構、でてきます。ほとんどが日本人には難しすぎるし、別に必要ないものですが、まあ「こんなのもあるんだなー」くらいで、見ていればいいと思います。