中国の旧正月「春節」について
中国の旧正月「春節(chun1jie2)」が、始まりました。本日12日は、旧暦の第一日目(初一)にあたります。
しかし、今年2021年の春節は、例年とは異なる様相を呈しています。コロナの感染状況が、北の方を中心に、ぶり返してきたこともあって、政府が、春節の帰省を制限しているので、里帰りできない人も多そうです。
当然、我々外国人も移動することもできず、駐在員も、中国に釘付けで暇そうです。うちの教室も、春節期間中も開放することにしました。
以下、春節にちなんだ言葉を、適当にピックアップして、紹介してみたいと思います。
中国の旧正月について
过年(過年)
「过年(guo4nian2)」は、年越しということ。「春節」とだいたい同義だが、「春節」よりも、より話し言葉に近い感じです。
春运(春運)
「春运(chun1yun4)」は、春節期間中の運送状況のことで、いわゆる中華民族大移動のこと。期間は、春節前後を挟んで40日程度。
今年2021年は、コロナの影響もあって、春運期間中の、輸送人員は大幅に減ると言われています。
逆さの「福」
春節になると、「福」の字を、各家庭のドアなど、至るところで見かけると思います。
また、「福」の字を逆さにして張られているのを、見かけますが、
これは、張り間違えているわけではなく、「福倒(フーダオ)(福がひっくり返る)」が転じて「福到(フーダオ)(福が来る)」と解釈できることから、縁起が良いということで、そうされているということです。
ただ、もちろん、普通に福の字を張っても問題はありません。
春联
「春联(chun1lian2)」というのは、めでたい文句が書かれた一対の「対联」のことで、
門の左右両側に貼ってあるのを見かけることができます。
金桔树(金橘樹)
日本でいう「門松」の役割を果たすのが、この門松ならぬ門金柑「金桔(橘)树(jin1ju2shu4)」
やはり、縁起を担ぐもので、金柑の実が一杯ついた樹を、門の両脇に置くのが通例です。
写真は、春節前、出荷前の状態。
街の至るところに、こんな感じで置きっぱなしになってます。
年夜饭
「年夜饭(nian2ye4fan4)」とは、「除夕(chu1xi1)」(旧暦のおおみそか)の夕方に、食べる食事のことで、日本で言えば、おせち料理に相当するもののようです。
一般的に、よく食べられるのは、餃子、馄饨(ワンタン)、长面(長い麺)、元宵(団子)、年糕(鏡餅)、魚など、縁起がよいとされるもので、例えば、餃子は「餃(ジャオ)」が、交流するの「交(ジャオ)」に通じることから、また、団子は丸い形が一家団欒を象徴することから、縁起が良いとされると言われているそうです。
一般的に、北の方は餃子を、南は団子とか他のものを食べるらしいですが、そのあたりは、地域差が有るようです。
紅包・压岁钱
「红包(hong2bao1)」は、年配者から若者に、老板から従業員に、既婚者から未婚者に配る、赤い色の袋のことで、正月明けに配られます。
気持ちの問題なので、金額は、少額でもいいということですが、まあ、周囲の中国人に聞いてみるのがいいでしょう。数字の「四」は避けたほうがいいのは言うまでもありません。
あと、「压岁钱(ya1sui4qian2)」のほうは、子供に配るお年玉のことのようです。
春晩
「春节联欢晚会」略して「春晩(チュンワン)」
中国の大晦日の夜八時くらいから始まる、中央電視台CCTVの年越し番組のことです。
日本でいえば、紅白にあたる国民的TV番組といったところでしょうか。ただ、昔ながらの寸劇や漫才(相声)、少数民族の踊りなどを、ひたすら演っている感じなので、ちょっと紅白とは趣が違うようです。また、中国人でも、若い人は、あまり積極的には見ないようです。
年年有余
スーパーの売り場で、このような「魚」をあしらったグッズを見かけるかも知れません。
魚の「年糕(ニエンガオ)(鏡もち)」をはじめ、飾り物、年画などのモチーフにもなっています。
何故「魚」なのか?ということですが、もともとは、「年年有余/nian2 nian2 you3 yu2 年々ゆとりが出来る」という言葉が元になっているようです。
その末尾の「余(yu2)」という音が、「鱼(yu2)」と同じであるところから、「有魚」は「有余」に通じるということで、縁起がいいということらしいです。
鞭炮
「鞭炮(bian1pao4)」は「爆竹」の意味です。
爆竹は、化け物を打ち払う意味があるそうですが、危ないので、自分が住んでいる深セン市内では、禁止されています。
倒数活動 カウントダウン
「倒」は逆さにするという意味があり、例えば「倒数(dao4shu3)」⇒「数を倒す」⇒「数を逆から数える」ということで、年末でTVでよく見かける「倒数活動」は、大晦日の「カウントダウン」を意味します。
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