「端午節」 粽子(ちまき)とドラゴンボート
今年も端午節が近づいてきました。
端午節(duan1 wu3 jie2)というのは、旧暦の五月五日にあたり、今年は新暦の6月14日で、土日と合わせて3連休(法定休日)となっています。
もともとは、昔の人が龍祖を祭るために設立したもので、夏季の疫病を防ぐという意味あいもあるようです。春節、清明節、中秋節とともに、中国の四大伝統祝日とも称され、人々は、粽子(zong4 zi/ちまき)を食べたり、ドラゴンボートの活動を行ったりします。
日本でも端午の節句に粽(ちまき)を食べますが、中国のものは、やや趣きが異なるようです。
以下、中国の粽子について、紹介してみたいと思います。
中国の粽子(ちまき)
中国の粽子は、外側がもち米(糯米/nuo4 mi3)、中には、肉、豆、栗など、様々な具(餡)が入っていて、笹で包まれているのが一般的です。
味付けは、いろいろで、豚肉、鶏肉の入ったものや、少し甘いおやつ感覚のものまでイロイロあります。あっさりしていて辛いものは無いので、日本人には比較的、食べやすいと思います。
粽子(ちまき)は、スーパーの粽子の特売コーナーに行けば、いろいろなパッケージのものが山積みされています。一般的に価格は安価で、4-5個のセット一袋で10-20元程度となっています。
以下、左から順番に
「豆沙粽(dou4 sha1 zong4)こし餡入り粽」
「八宝粽(ba1 bao3 zong4)数種類の豆類入り粽」
「猪肉粽(zhu1 rou4 zong4)肉入り粽」
「板栗粽(ban3 li4 zong4)栗入り粽」
以下は、斤売りの粽子です。
パッケージ化してブランドっぽくして、売り出しているものもあります。贈答用といったところでしょうか。
以下「稻香」というレストランチェーンの出しているちまきは結構、おいしいです。
手作り粽 粽イロイロ
ただ、粽子は、月餅などとは違って、基本的には自分の家で食べるもので、自宅で作る人も多いです。
作るというよりは包む(包粽子)と言い方をするみたいで、実際、笹の葉でもち米を包み、蒸して食べます。もち米は、非常に粘りつくので、手がベトベトになります。
形は、ピラミッド型が多いですが、縦長のものもあります。以下、左から、红枣(なつめ)入り、栗入り、黒ゴマ入り、カラフルちまき
中国では、元宵節では湯圓、端午節にはちまき、中秋節では月餅と、旧暦の節句ごとに食べるものが決まっていて、さすがに食べるものに関しては、並々ならぬ意欲をそそぐ漢民族らしいなと思ってしまいます。
蓬(よもぎ)、菖蒲(しょうぶ)
あと、端午節には、門に「蓬(peng2/よもぎ)」と「菖蒲(chang1 pu2/しょうぶ)」を飾り付ける習慣もあるようです。
このあたりは、正月に、門松を飾るのと同じような感覚なのかもしれません。
ドラゴンボートフェスティバル
端午節に行われる行事として、ドラゴンボートフェスティバル(龍船節)があります。
龍を思わせるような長細いボートに、大勢の人間が乗り込み、オールをこいで速さを競うもので、中国各地や香港など、中華圏すべてで行われるようです。
ミャオ族(苗族)のドラゴンボート。結構、大規模なお祭りのようです。
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