「ぽーあーぱー」「もーあーまー」の謎 ~中国の子供はどのようにピンインを勉強するか?
中国語を習うときに、まず初めに習うのが、中国語の発音記号である拼音(pīnyīn ピンイン)とですが、そのピンインをネイティブの中国語講師から教わる際に、「p」⇒「a」⇒「pa」という感じで、子音(p)⇒母音(a)⇒全体(pa)という順番に、発音をするのを耳にしたことはないでしょうか?
彼らは、何の説明もなく、いきなり「ぽーあーぱー」とやりだすので、はじめは何のことかわからなず、面食らってしまいます。
なぜなら、日本語では、ことさら子音と母音を別々に発声する習慣がないからです。日本語のカナには、必ず母音がくっついているので、わざわざ、子音と母音を別々に発声する必要が無いのです。
例えば、ひらがなの「か(ka)」にしたところで、ローマ字にすれば無理に二つに分けられますが、ことさら「k」⇒「a」⇒「ka」と分けて発声することはないでしょう。そんなことをしてたら「あんた、何やってるの?」となってしまいます。
しかし、中国語の場合は、ちょっと違うようで、小学校の低学年から、それをことさら意識して教えるようです。
以下の動画は、小学校のピンインの授業ですが、これを見ると、子供のときから子音(声母shēngmǔ)と母音(韵母yùnmǔ)を分離して発声して組み合わせる方法をとっているのがわかります。
【参考動画】
最初に、「an」「in」など母音をやって、その後、「b」+「in」=「bin」など、子音と組み合わせて発音練習をしています。
関係ないですが、こんなタイプの教師、今、中国にいるんでしょうかね。なにか、随分、昔の感じにも見えます。
汉语拼音 小学语文一年级上册优质课-教育-高清完整正版视频在线观看-优酷(長いので適当にパラパラとご覧ください。)
まあ、こういうふうに、子供の頃から、「p」⇒「a」⇒「pa」、「m」⇒「a」⇒「ma」と教わっているので、外国人に対しても、「ぽーあーぱー」「もーあーまー」と、教えるのが当たり前になっているわけですね。
彼らが、子供の時に、ピンインを習うのは、日本人の子供が、ひらがなやカタカナを習うのと同じで、中国語は、日本語のひらがな、カタカナに相当する「カナ」文字がないので、漢字の次は、ピンインを教えるしか無いということなんだと思います。
あと、中国は日本と違い、地方の方言が非常に多く、しかも訛りも激しいので、彼らに正しい普通話の音を身につけさせるという意味も大きいんだろうと思います。普通話を学習することは、ある意味、外国語を勉強するようなところもあるのかもしれません。
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