中国語を入力するときの5つの方法について 

2021年5月19日

中国で生活をしたり、中国人と交流をしたりするとき、メールやスマホでやりとりする機会も多いと思います。その際ですが、ちょっとでもいいので、中国語の入力ができるようにしておくと便利です。

その点「日本人は漢字を知っているので大丈夫。」と思ってしまうかもしれませんが、実はこれが案外難しいのです。

というのも、メールやスマホで中国語を入力する場合、ふつうはピンインで入力するので、その単語のピンイン(発音)を、正しく知っていなければ、入力ができないからです。もちろん、手書き入力や音声入力もありますが、入力するのに時間もかかるし、精度も落ちます。

以下、メールやスマホで、中国語を入力するときの5つの方法(输入法)について、紹介してみたいと思います。

中国語を入力するときの5つの方法

メールやスマホで中国語を入力する方法(输入法/shu1 ru4 fa3)には、以下のような種類があります。

1 ピンイン入力(拼音输入法) 必須!!
2 手書き入力(手写输入法)  できれば
3 音声入力(语音输入法)   できれば
4 画数入力(笔画输入法)   できれば
5 五筆入力(五笔输入法)   不要

いろいろありますが、実用的には「ピンイン入力」ができれば、それでいいと思います。あと、ピンインがわからないときに、補助的に「手書き入力」「音声入力」「画数入力」などができればいいと思います。最後の「五筆入力」は難しいので、そんなものもあるんだなくらいに思っておけばいいです。

以下、5つの入力方法について、個別にみていきます。ちなみに、入力は、キーボード入力とテンキー入力がありますが、以下、スマホ等でよく使用されるテンキー入力について、説明してみます。(「微信」の入力画面を参考にしています。)

1 ピンイン入力(拼音输入法)

  まず、最も一般的に使われているのが、ピンイン入力(拼音输入法)です。中国語のテンキー入力は、日本語で入力するときとは、少し違います。

まず、各キーごとに、3-4文字のアルファベットが割り振られていますが(写真)、そのピンインのあるキーを順番に押していくことになります。

例えば「你好」のピンインは「ni hao」ですが、まず「n」のある「MNO」キーを押し、次に「i」のある「GHI」キーを押します。

すると、候補が何個か出てきますが、その時点で「你好」があれば、それを選べばいいでしょう。なければ、次に「h」のある「GHI」を打ちます。

 

このピンイン入力ですが、ピンインを間違って覚えていると、なかなか、候補が出てきてくれず、結構、難儀します。(ただし四声については不問)gを抜かしていたりとか、guoをgouにしていたりとか、落とし穴は、至るところにあるといっていいでしょう。

なので、結構、大変なわけですが、ただ、一つでも間違えが有ると駄目かといえば、そういうわけでもなく、間違えやすい入力ミスの場合、AIが先回りして、候補の中に含めておいてくれたりもします。

例えば「东京(dong jing)」と打ちたいときに、「don jing」と途中の「g」が抜けていても、候補に残しておいてくれるといった具合です。ただ、さすがにAIが優秀でも、こちらの間違いを全部は察してくれないので、やはり、ピンインを正確に覚えているに越したことはないです。

というわけで、漢字としては知っていても、ピンインを知っていなければ入力できないので、ピンイン入力は、意外に難しいわけです。

ただ、自分のピンインの覚え間違いに気ずかせてくれると言う意味では、発音チェックになりますので、中国語学習的には、積極的に使ったほうがいいと思います。まあ、仕事で使うとかのときは、そんな悠長なことは言ってられませんが・・・。

2 手書き入力(手写输入法)

  次に、手書き入力(手写输入法)です。

手書き入力の場合、まずは、スマホ上で入力方法(输入方式)を手書き入力(手写)に切り替えます。すると下に空欄ができますので、そこに、自分の指を使って書くと、候補が上がってくるので、そこから選べばいいです。

最近は、認知システムの精度が上がっているためか、手書きでも結構、はずれなく候補が上がってくるようになっています。

また、簡体字の書き順がわからない場合、日本の漢字で書いても、そのまま認識してくれるようです。(「東京」「馬」など)

中国人はピンインは知っているはずですが、この手書き入力も結構、使っていたりします。ただ一文字、入力するのでも結構、時間がかかるので、個人的には、ピンイン入力ができないときに、最終手段として、使っています。

3 音声入力(语音输入法)

  音声入力(语音输入法)は、音声によって、入力していく方法です。

スマホに向かって、中国語で話すと、それを文字にしてくれるというものです。画面下、中央のボタンを押すと、録音が開始され、中国語の発話を、そのまま文字におこしていってくれます。

これも、近年の音声認識システムの向上によって、かなり精度は上がっているようです。

ただ、音声認識の場合、中国語を正しく話せればいいのですが、そもそも、日本人の中国語レベルで、スラスラ入力できるのか、ちょっと疑問です。

まあ、中国語の発音に自信がある人は、チャレンジしてみるといいかもしれません。また、中国語学習的には、自分の中国語がAI相手にどの程度、通じるかを測る目安にはなりそうです。

4 画数入力(笔画输入法)

  画数入力(笔画输入法)は、紙の上に字を書くときと同じように、入力していく方法のことです。中国語の漢字というのは、以下の5つの画数「横、竖、撇、捺、折」によって構成されているので、これらを組み合わせることによって、漢字をしぼっていくことができます。

「横(heng)」一 横棒
「竖(shu4)」| 縦棒
「撇(pie3)」丿 左払い
「捺(na4)」丶 右払い
「折(zhe)」乙 折れ

簡単な例で言えば「正」の場合、「一」「|」「一」「|」「一」の順番に、キーを叩けば、でてきます。実際にはそんなに打つ必要はなく、一画か二画の時点で、候補として上がってきます。

個人的には、使ったことがありませんが、ピンイン入力できないときに、補助的には使えるかもしれません。

5 五筆入力(五笔输入法)

  あと「五筆入力(五笔输入法)」という入力方法もあります。

一見すると、ピンイン入力の画面と同じですが、入力方法が全然違います。

以前は、非常にメジャーな入力方法だったらしいですが、現在では、あまり使う人が少なく、どうも時代遅れっぽい入力法のようです。

難しいのは「字根」と呼ばれる型を、最初に覚えてしまわなければならないからですが、一旦、覚えてしまうと、字を打つ速度が飛躍的に高くなり、しかも、打ちミスも少なくなると言うことです。

ほとんど必要性なさそうですが、暇でしょうがない人は、チャレンジしてみてもいいかもしれません。