簡単なようで意外と手強い!?中国の漢字「簡体字」について
さて、中国語の漢字は、日本の漢字とは、使われている漢字自体も、微妙に違っているのは、ご存知かと思います。
例えば、「話」は「说」、「電話」は「电话」というように、日本の漢字とは、近からず遠からずな関係になっており、「簡体字(jian3 ti zi4)」と呼ばれています。
この「簡体字」ですが、そもそもは、中国語を全部、漢字で書いていると大変だということで、生み出された人工的なものらしいですが、今となっては、パソコンやスマホの普及によって、直に、文字を書く機会が減っているので、当初の意義は失われているような気がします。
しかも、簡単か?と言われるとちょっと微妙で、「東京」を「东京」とか、「車」を「车」とか、かえって、難しくしているような気がしなくもありません。
まあ、それは良しとして、この簡体字ですが、ほとんどは、日本の漢字に対応しているので、もとの意味を知っておくと、中国語の理解も深まることが多いです。
以下、タイプ別に、紹介してみましょう。
形が微妙に違うもの
まず、形が微妙に違うタイプです。
例えば中国語の「爱」は日本語の「愛」に相当しますが、下だけ違っています。このタイプは、形と文脈で、だいたい日本の漢字が類推できると思います。ただ、「围」が「囲」、 「园」が「園」とか、紛らわしいものも結構、あります。
漢字の一部分をとったもの
次に、元の漢字の一部分をとったタイプがあります。例えば、以下のような漢字は、わかりますでしょうか。
「飞 广 开 乡 儿 习 云」
「飞」とか「广」はすぐにわかると思いますが、「开」とか「云」になると、意外と、わからずに使っている人も多いかもしれませんね。(答えは、それぞれ「飛 広 開 郷 児 習 雲」)
対応する日本の漢字がわかると、「练习」は「練習」、「儿童」は「児童」、「云南」は「雲南」というふうに、日本語にひきつけて理解することができます。
ちなみに、以下の戦国武将の家紋のようなものは、雲南米線屋のロゴです。最近では「云」はクラウドの意味でも使われます。
漢字全体をくずしたもの
あと、さっきのものとは違い、漢字全体をくずしたものにもあります。
例えば「书 为 专 让 队 丰」などですが、日本の漢字がすぐに思いつくでしょうか?
「书」は「書」とすぐに分かると思いますが、あとは結構、日本の漢字に気が付かずに使っているかも知れません。(答えは「書 為 専 譲 隊 豊」となります。)
ちなみに、「让」は「譲」のことだとわかれば、「让一下(rang4 yi xia4/譲ってください)」も自然にわかると思います。
中国にしか無いもの
その他、「你」「吃」「甩」「鑫」など、中国にしか無い漢字もありますが、それほど多くはないですが、入門で出てくる漢字に比較的多いので、それだけ覚えればいいでしょう。
逆に、日本にしかない漢字というのは、殆どないみたいです。
全く同じもの
簡体字といっても、「田」「山」「河」のように、日本の漢字と全く同じものが、かなりあります。自分の感覚では、半分くらいは同じ漢字を使っている気がします。
以上、簡体字を、少し分類してみました。
少し、大体は、日本の漢字に置き換えることができるので、日本の漢字を知って置かれることをおすすめします。
意味的には、中国語なので、多少ズレはありますが、それでもなんとなく、意味を類推しやすいはずです。
あと、中国語の「机」のように、意味がねじれの関係になっているものもあります。中国語の「机(ji)」は日本の「機」に相当し、机(つくえ)ではありません。「机(つくえ)」は中国語では「桌子(zhuo1 zi)」です。
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