クリスマス林檎(平安果)について

さて本日は、クリスマス(圣诞节[shèng dàn jié])です。

といっても、現在、中国では、コロナ感染が急速に拡大中ですので、正直、クリスマスどころではない人も多いでしょう。

 

ちなみに、ウィーチャットで中国人から「クリスマスイブにリンゴ(苹果)を食べましたか?」と言われたので、「いや、食べてないけど、何故?」と聞くと(知ってたけど、わざと)、

中国語でクリスマスイブは「平安夜(pínɡ ān yè)」だから、平安(pínɡ ān)と苹果(píng guǒ)のピン(píng)が韻を踏んで、その晩に林檎を食べることは、来年の健康を祈ることに通じるのだとのこと。

「なるほどね。しかし、クリスマスイブはもう過ぎてしまっているので、もう遅いかもしれないね。」と言ったところ、「大丈夫です。神様に誠意を込めて祈れば、来年もきっと、平平安安ですよ。」

「平平安安ねえ。」

「いい人は、神様がちゃんと見ているので、ご加護があります。中国には「好人有好报(hǎo rén yǒu hǎo bào)」という諺があるんです。」とのこと。

「じゃあ、せっかくだから食べてみるか。しかし、変な習慣ができたもんだね。ていうか、神様って?まさか君は・・・」

まあ、それ以上は詮索すまい。良かれと思って言ってくれたのであるから、他人の好意は素直に受け止めておけばいいだろう。

クリスマス林檎(平安果)について

というわけで、以下、地元のスーパーの様子です。(写真は以前のものです)

こんな感じで、クリスマスの飾り付けの下に「圣诞苹果(shèng dàn píng guǒ )/クリスマス林檎」が、並べてあります。ギフト用として、箱に入っているのもありますね。リンゴの表面に、縁起のいい漢字や絵柄がプリントしてあります。

以下、ウォルマートの林檎コーナー。こっちは普通のりんごです。

ネットでこんなものもありました。さながら、クリスマス縁起のいい果物セットといったところでしょうか。ちょっとしたお歳暮感覚もあるのかもしれません。

 

「如意橙」という名前のオレンジもセットで販売。とりあえず縁起が良ければ、他の果物でもいいようです。ちなみに、万事如意[wàn shì rú yì]」は何事も思い通りになりますようにという意味で、節句の時候の挨拶のときによく使います。全家福[quán jiā fú]は、家族全員で写す写真(ファミリーポートレイト)のことです。

 

 

クリスマスイブに、このような習慣が広まったのは最近のことで、中国の果物業界あたりが考えついて、若者が乗っているだけの一過性のブームかなとも思ってましたが、今でも、割りと定着しているみたいです。

送る時は、特にルールもなく、誰が誰に送ってもいいものみたいです。まあ、節句に、食べものを結び付けなければ気が済まない、中国人らしいと習慣ともいえますね。

節句

Posted by 老板