単語数をむやみに増やしても、中国語を話せるようにはならない。

2022年9月12日

中国語の勉強をかなりやっているんだけども、話せない、あるいは話せるような気がしないとういう人は意外に多いかもしれません。

そういう人が、やってしまいがちなのが、単語を知らないから、話せないんだろうと思って、どんどん、テキストを進めたり、知識を詰め込んでみたりするということです。

しかし、はじめたばかりの人であれば、ともかく、半年、一年と経過して、しゃべれないのであれば、それは単語を知らないからではなく、別のところに原因が有ると考えるべきでしょう。

 

現在、中級から上級用のテキストを使っている方で「会話になるとさっぱりできない」という方というのは、テキスト中心の勉強で、知識ばかり増えて、いざ、しゃべる段になって、その知識がかえって邪魔になってはいないでしょうか。

言葉が会話の道具だとすると、自分の知識の引き出しの中から、いつでも、すっと出せるようにしておかなければならないのに、その知識の引き出しが、ごちゃごちゃになっていて、何を取り出せばいいのかわからなくなっているのです。

 

そういう方は、もし機会があれば、中国語が上手な人の話すのを聞いてみてください。

ペラペラにしゃべっているようにみえて、実は、そんなに難しいことをしゃべっているわけではなく、割と平易な単語で簡潔なフレーズを使っているのではないでしょうか。

中級以上のテキストで使用するような複文構造なんて、めったに使ってないのではないでしょうか。使ったとしても「因为  所以」「如果 就」レベルではないでしょうか。

下手をすると、数字だけとか、単語並べているだけとかの場合もあります。

 

どうして、そうなってしまうかと言うと、実際の会話のテンポは、かなり速いので、向こうの言ったことに、間髪いれずに返答しなければならないので、テキストの例文のような長い文章を頭の中で構成するような余裕はないからです。

例えば、ポーカーで、こちらが「ストレートフラッシュ」とか作ろうとしていても、相手が「ワンペア」ですばやく上がってきたら、こちらも小さな役を作って、手短に切り上げるしか無いという感じでしょうか。

なので、実践においては「ストレートフラッシュ」よりも「ワンペア」「ツーペア」をどんどん繰り出せるようにしておくことが大事です。つまり、短くて通りがいいフレーズを、どんどん仕込んでおけばいいです。

 

アウトプットという観点からすれば、自分が現在使用しているテキストの1ランク下位のテキストを使ったほうがいいでしょう。

その代わり、そのテキストは、理解するレベルでは駄目です。暗記とまではいいませんが、しっかりとやりこんで、ツーといわれたら、カーと即答できるレベルになっていることが大事です。

知っているけど、使えないレベルでは駄目で、ましてや、理解も出来ていないものなど論外です。

 

ただし、自分は、新しい知識をインプットすることを、否定しているわけではありませんし、従来どおり、テキストをすすめて、どんどん知識を習得していく必要はあります。

なぜなら、人は、自分が知らないことを、聞き取ったり、話したりすることはできないし、「質」に転化させるためには、一定の「量」をこなす必要もあるからです。

会話

Posted by 老板