語学を学ぶことは、下りエスカレーターを逆走して登っていくことに等しい。

2022年9月12日

中国語を学んでいる人のなかで、こんなひとはいないでしょうか。

週に1回、教室へ行って、レッスンをうけ、一応テキストは進んでいるし、知識も増えている。しかし最近、あまり進歩しているという実感がわかない。

こういう人は、多分、週一回、自分の現在の語学力を現状維持することで手一杯になっているのではないでしょうか。

たぶん、家に帰っても、予習復習をする時間がなく、授業を受けっぱなしになっているかもしれません。そういう場合、授業に来ても、まずは、前回習った記憶をリカバリーさせることから始めなければなりません。

やっと、自分の頭が中国語に馴染んできたなあと思った頃には、授業時間は半分くらい経過していて、そこから、新たな積み上げをする時間が少ないため、どうしても効果が薄くなってしまいます。

 

そもそも、人間と言うのは、忘れる動物であって、記憶というのは、使わずに放置しておくと、確実に劣化するものです。そのような中で、語学をやるということは、例えていえば、下りエスカレーターを逆走して登っていくことに等しい行為であると思います。

記憶の忘却速度に打ち勝って、上の踊り場にたどり着ければ、次のステージに行けますが、逆に、忘却に負けてしまうと、元の階に押し戻されてしまうということになります。

いつまで立っても、上達の実感がわかないという人は、このエスカレーターを少し上がっては押し戻され、また少し上がっては押し戻されを繰り返している状態にあるといえます。これだと、いくら努力しても、上達している実感を感じられないのは当然です。

 

逆に、要領がいい人というのは、とにかく、勢いをつけて一気に、次のステージに登ってしまいます。そして、一旦、上のステージまで到達してしまうと、実力はそうそうは落ちません。若いときに、身につけた知識は、年をとっても、全然、忘れませんが、同じ道理です。

継続することも大事ですが、臨界点を突破するために、ときには集中して取り組むことも必要だということです。

学習方法

Posted by 老板