中国語の「量詞(りゃんつ)」をどう攻略するか?

2021年4月24日

日本語で、一本の鉛筆、一枚の紙など、数量を表すとき、「本」や「枚」のような数量詞を使いますが、中国語にもあります。

中国語で、数量詞のことを、「量詞(liang4 ci2)」と呼び、例えば、猫(mao1)だったら、一只猫、二只猫・・・のように、「数+量詞+名詞」の順番で使います。

この場合、猫の量詞は「只(zhi1)」になります。ちなみに「狗(gou)イヌ」の量詞も「只」で、ペットなど小動物に「只」を使うことが多いです。

中国語の量詞は、やたらと数が多く、覚えるのが面倒くさいので、ついつい「个(ge)」を使ってしまう人も多いかもしれません。

それでも一応、通じることは通じますし、「个」は日本語でいえば「個」にあたるので、間違いではありません。ただ、日本語でも、コーヒー一個とか、やはり変なので、よく使う量詞については、しっかり使えるようにしておきたいところです。

以下、日常生活でよく使う「量詞」について、まとめてみました。

よく使う中国語の「量詞」

量詞は、かなり多く、あげだすときりがないので、以下、日常でよく使うもののみ挙げてみました。

个(ge4) 一个面包,一个学生 日本語の「個」より意味が広い
张(zhang1) 一张纸、一张票,一张桌子, 平たいもの
条(tiao2) 一条裤子,一条路 長細い形状のもの
台(tai2) 一台电脑, 機械など
辆(liang4) 一辆车,一辆自行车 車両など
位(wei4) 一位客人,一位男人 客人などを呼ぶとき
瓶(ping1) 一瓶啤酒 ビン状のもの
只(zhi1) 一只猫、一只狗、一只鸟 小動物
杯(bei1) 一杯咖啡,一杯啤酒 日本語の「杯」に近い
把(ba3) 一把雨伞,一把刀 把手のついたもの
本(ben3) 一本书,一本杂志 書籍
件(jian4) 一件衣服、一件事, 服、荷物、事柄
匹(pi3) 一匹马 馬、ロバなど
支(zhi1) 一支笔,一支烟 細い棒状のもの

(補足)
◯「个」は、日本語の「個」よりは、意味が広く、モノだけではなく「朋友」「学生」など人に対しても使うことができます。
◯「啤酒(ビール)」のように、瓶ビールの場合は「瓶」、ジョッキの場合は「杯」というように使い分けるものもあります。

 

「量詞」をどう覚えるか?

量詞の覚え方ですが、後ろのモノが、瓶状であれば「瓶」とか、長細いモノなら「条」とか、だいたい、後ろの名詞の形状や性質によって決まっているので、ある程度、グループ分けしながら覚えるのがいいでしょう。

また、一見、全く異なるように思えるもの、例えば「张」は、紙類のほか「桌子(テーブル)」にも使ったりしますが、これは、テーブルの表面の平たい部分に着目していると考えれば、納得がいくかもしれません。

ただ、「一件衣服」「一件事」とか、全く異なる概念のものでも、同じ量詞を使うときもあるので、完全に、それで説明しきれるものではありません。そういうときは、仕方ないので、固定搭配(gu4 ding1 da1 pei4/固定ペア)として覚えてしまうよりほかないです。

あと、量詞は単独で覚えるのではなく、「一瓶啤酒」「一张纸」のように、できるだけ、後ろの名詞とセットにして覚える癖をつけるといいでしょう。

指示代詞+量詞+名詞 【応用】

しかし、中国語の量詞がやっかいなのは、数量を表すとき以外にも、量詞を使ったりすることです。

例えば「这座楼很漂亮」は「このビルはとてもきれいです。」の意味ですが、この場合、「座(zuo4)」という数量詞は、ことさら数量を表しているわけではないです。

前が数字ではなく、「这」「那」など、指示代词(指示代名詞)のときにも、こうやって量詞を挟み込んだりしますが、外国人には、これがなかなか難しいです。

しかし、この挟み込みこそが、もっとも中国語らしいところだと思うので、これがさらっとできると、結構、中国語上達した感があると思います。


街なかで見かけた看板ですが、コレ、「本(ben)」という名前のヘアサロンで、本屋さんではありません。中国語で、本(ほん)は「书」で、本屋さんは「书店」、しかし「书」の量詞は「本(ben)」で「一本书」のように使います。ちょっと、ややこしいですね。

語法

Posted by 老板