日本人が外の中国語を聞き取れない4つの理由
教室では、講師の話す中国語は聞き取れるが、外に出るとさっぱり聞き取れないということはよくあります。
教室では、講師が加減してしゃべってくれているから聞き取りやすいですが、その点、外の中国人というのは、こちらが外国人であろうが容赦ありませんので、聞き取れないことは多々あるのは当然です。この点、一見すると、中国人と区別がつかない日本人は不利なところかもしれません。
ただ、教室の外の中国語が聞き取れないからといって、いちいち、気にする必要はありません。
日本人は、自分のリスニング能力が低いからと思ってしまいがちですが、外の中国語が聞き取りにくいのは、こちら側の問題ではなく、向こう側に原因がある場合が結構多いのです。
外の中国語が聞き取りにくい原因はいくつかあって複合的なので、今回は、その原因について、ちょっと考察してみたいと思います。
日本人が外の中国語を聞き取れない4つの理由
1 そもそも、単語をしらない(インプットの問題)
これはもうしょうがないです。こちらが知らない単語を、向こうが話しているということですから、インプットするしかないということになります。
とりあえずは、初級テキストにでてくる単語くらいは、最低限、覚えておかないと、外の中国語を聞き取ることはできないと思います。
2 話すスピードが早い
相手が、話すスピードが早いということもあるかもしれません。
そういうときは、相手が話している途中でも構わないので、「请再说一遍(もう一度、話してください。)」「请慢点儿说(ゆっくり話してください。)」と言って、相手を促せばいいでしょう。
そうしないで、ふんふんと聞いていると、理解していると思って、ずっと話をしていることも多いですので、ますますわからなくなってしまいますので注意をしてください。
あと、以下のようなこともあるかもしれません。
3 なまっている(方言の問題)
日本と違って、中国は広いので、無数の方言があり、公式の場では、普通話を話していても、お国の人同士であれば、方言で話しているので、聞き取れないのは当たり前です。
そもそも、方言を外国人が聞き取ることは無理ですので、それが方言であることを認識できれば、それで十分です。
その人が話している中国語が、方言かそうでないかは、普通話を学んでいくうちに「ああ、北のほうの人だな。」とか「香港人だな」とか、だんだんと察しが付くようになります。
修理工とか、タクシーの運転手などの職業の人と話をするとき、聞き取りにくいなと思ったときは、相手がなまっている可能性があります。まあ、そういうものだと思っておくしか無いでしょう。
上記のような原因(1単語しらない、2スピード、3方言)では、ないとすれば、あと考えられるとすれば、以下のようなことでしょうか。
4 言い回しの問題
これは意外に多いです。
相手の言い方が、中国的な言い回しすぎる場合、結構、聞き取りにくいです。日本人の知り合いが少なかったりする人というのは、そのあたりの理解がないので、容赦がないことが多いです。要するに、中国人と話をするときと、同じ調子で話しているということです。
例えば、個人的な例で恐縮ですが、ある知り合いの中国人は、日本語を話せないのですが、いつも言っていることが、半分くらいしか聞き取れず、だいたいの文脈と合わせて、なんとなく、こういうことを言っているんだろうなあくらいの感じで聞いていることが多いです。
言っている内容自体は、そんなに難しい内容のことを話しているとは思えないので、たぶん、言い回しが口語的なんだと思います。
これは、その人の性格にもよるのかもしれません。誰に対しても、同じ調子で喋る人というのは、日本人でも一定数いたりします。そういうイプの人と話す場合は、話の内容が難しいくて分からないのではなくて、言い回しが難しいんだろうと思います。
中国語でもそういうものがあって、ある程度は、単語やイディオムをインプットすることで対応できると思いますが、それでも、限界は有ると個人的には思っています。
以上、今回は、教室以外の中国人の中国語が聞き取れないときの原因について、ちょっと考察してみました。
結局、何がいいたいかといえば、単純にインプットしても、外の中国語が全部聞き取れるようになるわけではないということです。
もちろん、一定の語彙はインプットしなければなりません。しかし、聞き取れないのは、それ以外にも理由があると、いいたいわけです。
中国語と言っても、自分たちが習っているのは「普通話」であって、中国語とイコールではないということは、頭の片隅に入れておくといいと思います。
ちなみに、今回は、リスニングという面に限りましたが、コミュニケーションは双方向ですので、会話が成り立たない場合は、相手側だけではなく、自分側に問題が有る場合もあるというのは言うまでもありません。
その点については、また、折を見て、取り上げたいと思います。
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