中国語の「量詞(りゃんつ)」をどう攻略するか?
日本語で、一本の鉛筆、一枚の紙など、数量を表すとき、「本」や「枚」のような数量詞を使いますが、中国語にもあります。
中国語で、数量詞のことを、「量詞(liang4 ci2)」と呼び、例えば、猫(mao1)だったら、一只猫、二只猫・・・のように、「数+量詞+名詞」の順番で使います。
この場合、猫の量詞は「只(zhi1)」になります。ちなみに「狗(gou)イヌ」の量詞も「只」で、ペットなど小動物に「只」を使うことが多いです。
中国語の量詞は、やたらと数が多く、覚えるのが面倒くさいので、ついつい「个(ge)」を使ってしまう人も多いかもしれません。
それでも一応、通じることは通じますし、「个」は日本語でいえば「個」にあたるので、間違いではありません。ただ、日本語でも、コーヒー一個とか、やはり変なので、よく使う量詞については、しっかり使えるようにしておきたいところです。
以下、日常生活でよく使う「量詞」について、まとめてみました。
よく使う中国語の「量詞」
量詞は、かなり多く、あげだすときりがないので、以下、日常でよく使うもののみ挙げてみました。
个(ge4) | 一个面包,一个学生 | 日本語の「個」より意味が広い |
张(zhang1) | 一张纸、一张票,一张桌子, | 平たいもの |
条(tiao2) | 一条裤子,一条路 | 長細い形状のもの |
台(tai2) | 一台电脑, | 機械など |
辆(liang4) | 一辆车,一辆自行车 | 車両など |
位(wei4) | 一位客人,一位男人 | 客人などを呼ぶとき |
瓶(ping1) | 一瓶啤酒 | ビン状のもの |
只(zhi1) | 一只猫、一只狗、一只鸟 | 小動物 |
杯(bei1) | 一杯咖啡,一杯啤酒 | 日本語の「杯」に近い |
把(ba3) | 一把雨伞,一把刀 | 把手のついたもの |
本(ben3) | 一本书,一本杂志 | 書籍 |
件(jian4) | 一件衣服、一件事, | 服、荷物、事柄 |
匹(pi3) | 一匹马 | 馬、ロバなど |
支(zhi1) | 一支笔,一支烟 | 細い棒状のもの |
(補足)
◯「个」は、日本語の「個」よりは、意味が広く、モノだけではなく「朋友」「学生」など人に対しても使うことができます。
◯「啤酒(ビール)」のように、瓶ビールの場合は「瓶」、ジョッキの場合は「杯」というように使い分けるものもあります。
「量詞」をどう覚えるか?
量詞の覚え方ですが、後ろのモノが、瓶状であれば「瓶」とか、長細いモノなら「条」とか、だいたい、後ろの名詞の形状や性質によって決まっているので、ある程度、グループ分けしながら覚えるのがいいでしょう。
また、一見、全く異なるように思えるもの、例えば「张」は、紙類のほか「桌子(テーブル)」にも使ったりしますが、これは、テーブルの表面の平たい部分に着目していると考えれば、納得がいくかもしれません。
ただ、「一件衣服」「一件事」とか、全く異なる概念のものでも、同じ量詞を使うときもあるので、完全に、それで説明しきれるものではありません。そういうときは、仕方ないので、固定搭配(gu4 ding1 da1 pei4/固定ペア)として覚えてしまうよりほかないです。
あと、量詞は単独で覚えるのではなく、「一瓶啤酒」「一张纸」のように、できるだけ、後ろの名詞とセットにして覚える癖をつけるといいでしょう。
指示代詞+量詞+名詞 【応用】
しかし、中国語の量詞がやっかいなのは、数量を表すとき以外にも、量詞を使ったりすることです。
例えば「这座楼很漂亮」は「このビルはとてもきれいです。」の意味ですが、この場合、「座(zuo4)」という数量詞は、ことさら数量を表しているわけではないです。
前が数字ではなく、「这」「那」など、指示代词(指示代名詞)のときにも、こうやって量詞を挟み込んだりしますが、外国人には、これがなかなか難しいです。
しかし、この挟み込みこそが、もっとも中国語らしいところだと思うので、これがさらっとできると、結構、中国語上達した感があると思います。
街なかで見かけた看板ですが、コレ、「本(ben)」という名前のヘアサロンで、本屋さんではありません。中国語で、本(ほん)は「书」で、本屋さんは「书店」、しかし「书」の量詞は「本(ben)」で「一本书」のように使います。ちょっと、ややこしいですね。
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